価値設計

■ITシステムを構築する場合、一般的には顧客側から要件を提示してベンダー側がその要件に沿ってシステム構築する事になります。

しかし、ここに落とし穴が有ります。

その要件が、全て正しくベンダー側に伝わっているか、理解されているかと言う点において、根拠のない安心感をベンダーの過去の実績やブランドで持っているユーザは少なくありません。

また、要件が正しく伝わったとして、それが構築中に変化せざるを得ないリスクを考慮されているとは思えない状況を多く見てきました。

NSIでは、この問題に新たなフェーズを追加することで解決します。それは、「価値設計フェーズ」と呼んでおり、顧客のヒヤリング情報、システム構造情報を基に、顧客の基本的要求の満足、サービス継続性/業務継続性の確保と言う観点からリスクの洗い出しを行うと共に、必要なサービス要件を明示する事にあります。

縦割りの運用では実現できない、業務/システムの横断をリスク管理として実現する事が目的です。

価値設計のプロセスは、大まかに以下のようになります。

今までの、設計工程の前側に位置します。この価値設計工程を入れることで、構築されたシステムの可用性・業務継続性・変化耐性を担保し、運用コストの最適化を図ります。

価値設計は、ユーザー要件の整備と、運用サポートのコンセプトから導き出される検討要素を掛け合わせることで、システムの目的に対して漏れやブレのないTo-Beモデルを創出します。